保護者からのクレームはどう対応する?保育士さん向け、クレーム対応のポイント
2025/05/09
投稿者:編集部
保護者からのクレーム対応
保育士の仕事は、日々子どもたちに接する事はもちろんですが保護者の対応も大きな仕事となります。保護者対応で、どんなに気を付けていても、避けて通れないのが保護者からのクレームではないでしょうか。クレームは対応一つで大きなトラブルになってしまうことも多く、十分に注意して対応しなくてはいけません。保護者からのクレームを受けてしまったときどうしたらいいのか、大切なポイントについて詳しく説明します。
■保育園でありがちなクレームの種類とは
保育園でのクレームは、保護者が子どもが安全に過ごせているか、トラブルが起きていないか心配しているからこそです。誰だってわが子を大切に思っているからこそ、ちゃんと見ていてほしいと考えています。とはいえ、近年は保護者のクレームが増加しエスカレートしているともいわれています。なかには異常なほど過保護になってしまったり、心身のゆとりがなく過剰な要求が増えてしまうことも少なくありません。
保育園でありがちなクレームには、以下のようなものがあります。
・ケガをしても気付いてもらえずそのままで帰ってきた
・子ども同士の喧嘩やトラブルの対応が悪い
・熱や病気があっても登園し、園に病院に連れていくように要求
・トイレトレーニングや箸の持ち方を保育園でしつけてほしい
・少し遅れるとしての連絡もなく園長保育料も払いたくない
など、保護者からの無理な要望も少なくありません。
保育士にとっても「こんな理不尽なクレームに対応するべき?」と疑問に思うこともあるでしょう。それでも、対応を間違えてしまうとトラブルに発展することも少なくありません。
保育園にはさまざまなクレームがあることがわかってもらえると思います。
■保育園で保護者からのクレーム対応のポイント
保育園で保護者からのクレームを受けたときに、どのように対応したらいいのか戸惑うこともあるでしょう。対応によってはとり大事になってしまい、取り返しが付かなくなってしまうことも少なくありません。保護者からのクレーム対応のポイントを紹介します。
・まずはクレームの内容を確認する
・相手の話に誠心誠意向き合う
・むやみに謝罪をしない
・否定や反論は絶対にしない
・一人で解決しようとしない
それぞれ詳しく見ていきましょう。
・まずはクレームの内容を確認する
クレーム対応は、話を聞き取りながら内容を整理することも大切です。保護者の訴えが保育園全体に関わってくることなのか、保育士個人のことなのか、子ども同士のトラブルなのかによっても対応が変わってきます。
保護者の訴えをきちんと理解できていないと、対応もできなくなってしまいます。話を聞きつつ確認しながら、保護者の話を丁寧に聞くことが大切です。
・相手の話に誠心誠意向き合う
まずは、相手の話を真摯に受け止めるための心構えや姿勢が重要になってきます。保護者が何に対して怒っているのかを理解する必要があります。保護者の話をしっかりと聞きながら、最後まで話を聞くようにしていきましょう。保護者の多くは、感情を伝えているうちにだんだんと冷静になってきます。話の途中でさえぎってしまうと余計に感情的になってしまいます。誠心誠意向き合うように意識していきましょう。
・むやみに謝罪をしない
クレーム対応に慣れていないと、とにかく謝罪してしまう人もいます。ただ、クレーム対応の基本として「すみません」と平謝りしていても、相手が満足するとは限りません。謝った時点で、クレームの内容を認めていると判断されてしまいます。謝罪するべき内容かどうかは、話をしっかりと聞いたうえで判断するようにしましょう。また「わかりました」「改善します」「やります」などの回答を焦るのもおすすめしません。
・否定や反論は絶対にしない
人は否定や反論をすると余計に感情的になってしまいます。「できません」「そんなことはありません」「間違えています」などの否定的な言葉を伝えてしまうと、大きなトラブルの原因となることも少なくありません。理不尽なことをいわれれば嫌な気持ちになりますが、極力否定しないようにすること、反論しないことがトラブル対策には重要です。否定や反論だととられてしまう言葉にならないように注意しましょう。
・一人で解決しようとしない
クレームを一人で解決しようとするのはおすすめできません。クレームを受けたときは園長や主任に早めに相談して「どのように対応するべきか」を確認することをおすすめします。一人ではどうにもできないことでも、先輩や上司の力によって大きな問題にならないことも多くあります。トラブルは初動の対応が大切になってきますので、チームで解決できるようにしていきましょう。
■まとめ
保護者からのクレームは、まずはどういう意図で伝えているのかを考えるようにしましょう。保護者が意見をしてくるときは「本当に困っている」場合もありますし、保育園をより良くしたいと考えている場合もあります。保護者の声に耳を傾け、誠心誠意の対応を心掛けることで信頼関係を築くきっかけにもなるでしょう。