保育士の給料事情(その理由や年収UPの方法についてご紹介)
2022/05/17
投稿者:編集部
保育士の給料事情(なぜ安いのか?)
「保育士は激務なのに給料が安い」
「仕事内容に見合ってない!」
このように、保育士の給料の安さが問題になっています。
今回は、そんな保育士の給料はなぜ安いのか、どうすれば給料が上がるのかを解説していきます。
保育士の給料が安い理由
保育士は資格が必要な専門職であるにも関わらず、給料が安いと不満の声が多いです。
平成30年に東京都が行った実態調査では、保育士の退職理由の1位は「給料が安い」という結果で、大変問題視されています。
また、待機児童が社会問題化し保育士不足が叫ばれている中、保育士を増やすためにも給料をはじめとする保育士の処遇改善を求める声があがっています。
ここでは、保育士の給料が安い理由を2つご紹介します。
1.公定価格の問題
公立保育園の保育士の場合、地方公務員として金額が定められているため園の運営状況に左右されませんが、私立保育園の場合「公定価格」が大きな問題となります。
私立保育園の保育士の給料は主に国からの補助金で成り立っています。
補助金は公定価格を基準に計算し、支給されています。
しかし公定価格とは、「国が定めた子ども1人あたりに必要な費用(配置基準)」であり、その公定価格が実際の保育現場と見合っていない場合があります。
公定価格は配置基準を基に支給されますが、配置基準の通りに園が回っていない場合は、支給された公定価格を想定人数以上の保育士で分け合っていて、結果保育士の給料が安くなってしまっています。
2.保育士という仕事の軽視
保育士は幼い子どもの命を預かる大切な仕事ですが、保育園のシステムが始まった当初はその仕事は軽視されていました。
「子どもをみる」という仕事から、子育ての延長だという誤認識が広がり、実際には専門的な知識や経験が必要にも関わらずその専門性は正当に評価されていませんでした。
現在はこのようなイメージや誤認識は少なくなりつつありますが、昔の考えは今も一部あります。
その影響で保育士の社会的価値が正しく認められず、結果として保育士の給料は安くなってしまっています。
公立保育園と私立保育園の給与の差
保育園には公立と私立がありますが、給与面も変わっていきます。
平均的には公立の方が高く、年収で見ると約20万ほどの差があります。
しかし公立の保育園に勤めたい場合公務員試験を受験する必要があり年齢制限もあるため、注意が必要です。
1.公立保育士の方が給料が高い理由
公立保育園で働く保育士は地方公務員であり、勤務年数が長いほど給料も上がります。
しかし、公立保育園は給与面以外にも残業の少なさなど待遇が良く辞める人がなかなかいないため募集が少なかったり、先ほども述べましたが公務員試験を突破しなければいけないなど狭き門です。
私立保育士の給料を上げる方法
ここでは、私立保育士が給料を上げる方法を2つご紹介します。
実践できそうなことがあれば実践して、給料アップを狙いましょう。
1.主任保育士になる
文部科学省のデータによると、園によっても異なりますが一般の保育士の月給が約25万円なことに対し、主任保育士の月給は役職手当が付き約38万円となっています。
主任保育士になるために専門的な資格は必要ありませんが、保育士として幅広い知識や経験が必要になります。
目安として、一般的な私立保育園で7〜8年程の経験が必要です。
2.転職する
好条件の園に転職する事で、給料アップが期待できます。
今の園で主任保育士になろうと思っても、既にベテランの保育士がいることでなかなか自分の番が回ってこず、いつまでも給料が上がらないという場合もあります。
そんな時におすすめなのが、思い切って転職するという方法です。
保育士不足が深刻化している今、経験のある保育士はどの保育園からも求められる存在です。
そのため待遇が良い保育園や、新卒では倍率が高いような人気園に就職できる可能性はとても高いです。
保育士の給与は年々上がっている
保育士不足や待機児童問題などを受けて、国や自治体が補助金などの対策に乗り出し保育士の給与は年々上がってきています。
就職一時金や家賃補助制度、キャリアアップ制度など様々な仕組みがあるため、給与面で本当に保育士になるのか悩んでいる方は安心してください!
また、今後も制度が増えたり充実することが予測されているため、保育士の待遇は今よりもっと良くなることが期待されます。
まとめ
以上、保育士の給料事情についてでした!
まとめると、
・私立保育園は公定価格で成り立っている ・保育士という仕事が軽視されている背景があった ・公立保育士の方が給料が高いが、就職が狭き門 ・主任保育士になると給料が上がる ・思い切って転職もアリ ・制度によって保育士の給料は上がり始めている |
このようになりました。
保育士の給与は徐々に改善されていますが、まだまだ課題はたくさんあります。
しかし数年後さらに保育士の制度や福利厚生が充実する可能性は十分にあるので、保育士を目指している方は夢を諦めずがんばってくださいね!
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